記事一覧
新着
-
トルコ行進曲は、なぜ「トルコ」なのか ロンド形式と異国趣味の設計
パブリックドメインの楽譜データから、K.331第3楽章の区分と調の配置を実測しました。イ短調とイ長調が三度入れ替わる構成、全ブロックに付いた反復記号、そして最長のコーダ。「トルコ風」が雰囲気ではなく設計として書き込まれていることを、構造から確かめます。
-
金管アンサンブルは何を聴けばいいのか 編成とレパートリー入門
金管五重奏の標準編成はトランペット2・ホルン・トロンボーン・チューバ。ところがこの形の古典とされるエヴァルトの五重奏曲は、楽譜を見ると別の楽器で書かれています。IMSLPの原典書誌から編成の変遷をたどり、5本の役割分担と、最初に聴くべき作品を整理しました。
-
東京オペラシティ あの三角天井の下で、音はどう届くか
天井の高さ27.6メートル、満席時の残響1.96秒。東京オペラシティ コンサートホールの「よく響く」を、公式の仕様表の数字から読み解きます。1階の12列目までが平らであること、3階がビル4階ぶんの高さにあることなど、席を選ぶ前に知っておきたい寸法を整理しました。
-
『四季』は、古楽器とモダンで別の曲に聴こえる
同じ『四季』でも、1959年の録音と1993年の録音では出てくる音が別物になります。分かれ目は1970年代。7枚の録音年・場所・品番をレーベル系ソースで突き合わせた表と、初心者が耳で判別するための3つの物差しを整理しました。
-
「悲愴」第2楽章のアナリーゼ あの美しさの設計図
8小節の主題が全73小節のうち5回鳴りますが、旋律はほとんど変わりません。動いているのは伴奏の発音数で、1小節あたり8→16→8→12→24と設計されています。パブリックドメイン校訂版を機械的に実測し、cantabileの正体を密度の側から数えました。
-
バッハという人 その音楽が今も新しい理由
バッハの誕生日は、資料によって3月21日と3月31日の2つが出てきます。暦が変わった時代を生きた人だからです。オルガニストから宮廷楽長、聖トーマス教会カントルまでの任地を年表で追いながら、彼の全体像が20世紀後半以降に確定した経緯まで整理しました。
-
第九、名盤7枚の聴き比べ 時間・楽器・合唱の3つのものさしで
同じ第九でも、ディスクの収録時間は59分から78分まで開きます。20分近い差はどこから生まれるのか。演奏時間・楽器と編成・合唱団の性格という3つのものさしで、1951年から2008年までの7枚を時代順に並べました。
-
トルコ行進曲は、なぜ耳に残るのか
同じ名前の曲がモーツァルトとベートーヴェンにふたつあります。ここで扱うモーツァルトのほうは、ピアノ・ソナタ 第11番 K.331 の最後の楽章。原題「トルコ風のロンド」の意味と、三分の曲が記憶に残る仕組みを整理しました。
-
ソナタ形式は、『運命』第1楽章で覚える
ソナタ形式は図で覚えるものではなく、耳で追えます。『運命』第1楽章だけを教材に、提示部・展開部・再現部・コーダの切れ目をつかむ手がかりを整理しました。旋律が消えたら展開部、オーケストラが立ち止まったら再現部です。
-
「名盤」って、何がそんなに違うのか
同じ曲でも録音された年代・モノラルかステレオか・楽器の種類・楽譜の版と繰り返しで鳴る音は変わります。聴き比べを始める前の土台として4つの手がかりを整理し、「名盤」という言葉がどこから来たのかまで確かめました。